長野県
高校入試制度は都道府県により大きく違います。
長野県の入試制度を知っておくことが高校合格への第1歩!
長野県 高校入試情報(令和4年度/2022年度)
コロナウイルス感染防止対策での学校休校に伴う学力検査の範囲削減等、長野県では後期選抜学力検査の出題範囲について、出題範囲から除外する学習内容が発表されました。
長野県の公立高校入試は、前期選抜(2月)、後期選抜(3月)と受験が行われます。
前期選抜は自己推薦型選抜で中学校長の推薦書は必要ありません。また学力検査はなく、志望理由書と、面接・小論文・作文・実技検査などから各高校が定めるものが実施されますので、入試制度をしっかり調べてみましょう。
長野県の内申点は中学3年生の評定がつきますので、特に3年生の2学期までの定期テスト対策をしっかりとしておくことが必要です。ただし評定自体は1年生から記載されますので1年からテスト対策もしっかりと行いましょう。
長野県は4つの通学区(総合学科を除く)がありますが、昨年から県内全域の全ての高校・学科が志願できるようになりました。
『前期選抜』
- 《入試日程》
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令和4年2月8日(火)
- 《合格発表》
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令和4年2月16日(水)
- 《受験実施校》
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80%程度の高校・学科で実施。
志願理由書または自己PR文を提出。
- 《学力検査》
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なし
- 《その他の検査》
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すべての受験者に面接を実施。
作文または小論文および実技検査のうちから志望高等学校長が定めたもの1つを実施。
- 《内申点の算出方法》
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3年生の9教科(英語.数学.国語.理科.社会.音楽.美術.保体.技家)×5段階=45点
合計45点満点
- 《総合点の算出と受験者の合否判定方法》
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内申点45点満点と面接、その他の実施検査により総合的に合否を判定。
「定員に対する比率」
○普通科、農業科、工業科、商業科、家庭科および総合学科...50%以内
○理数科、自然科学探究科、学究科、スポーツ科学科、音楽科、国際教養科、人文科学探究科、国際観光科、自然探究科および国際探究科...90%以内
『後期選抜』
- 《入試日程》
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令和4年3月9日(水)
- 《合格発表》
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令和4年3月18日(金)
- 《受験実施校》
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20%程度の高校・学科で実施。
- 《学力検査》
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英語 100点(50分・リスニングテストあり)
数学 100点(50分)
国語 100点(50分)
理科 100点(50分)
社会 100点(50分)
合計500点満点
※専門学科の一部で傾斜配点あり
- 《その他の検査》
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作文または面接試験のいずれか志望高等学校長が定めたものを実施。
- 《内申点の算出方法》
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3年生の9教科(英語.数学.国語.理科.社会.音楽.美術.保体.技家)×5段階=45点
合計45点満点
- 《総合点の算出と受験者の合否判定方法》
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内申点(45点満点)を縦軸、学力検査点(500点満点)を横軸とする相関図を作成し、学科ごとに設けた基準人員をもとに縦横の区分線を引き、4領域に区分した上で各領域の特性を考慮して選抜。面接等の結果ももとに合否を判定。
【長野県の高校入試の平均点と出題内容】
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《長野県立高校入試の平均点》
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英語:59.9点
数学:51.9点
国語:57.6点
理科:56.8点
社会:63.5点
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《英語の出題内容と傾向》
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大問1(リスニング)
大問2(小問集合)
大問3(長文読解)
大問4(長文読解)
『聞くこと』、『話すこと』、『読むこと』、『書くこと』の4領域から、英語のコミュニケーションを取るときに必要な基本的な内容について出題されています。
以前にあったような問題文が英語の出題がなくなったため、難易度としてはやさしくなりました。
大問2は、比較的平易な選択問題や空欄補充が含まれていますので、短時間で解答し、後の長文読解に時間を回せるようにしましょう。
また英作文は、大問2では空欄補充形式で、大問3では自由記述形式で出題されています。
基礎的な内容の理解だけでなく、覚えた英単語や文法をしっかりと使いこなす訓練が必要になってきます。
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《数学の出題内容と傾向》
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大問1(小問集合)
大問2(小問集合)
大問3(連立方程式)
大問4(平面図形)
『数と式』、『図形』、『関数』、『資料の活用』の4領域から、基本的な知識・技能が定着しているかを主眼にして出題されています。
大問1と大問2は小問集合ですが、大問1は計算や選択、作図など基礎的な内容が多く、大問2は資料の整理や空間図形、規則性など応用的な内容が多かったです。
大問3は、目的地までにかかる時間の各交通手段での違いを関数的に表現し、連立方程式で処理できるかがポイントです。
大問4は、ほぼ必出の図形の証明問題です。合同と相似どちらもしっかりと押さえておく必要があります。
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《国語の出題内容と傾向》
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大問1(論説文)
大問2(資料分析)
大問3(漢字)
大問4(古文)
大問5(物語文)
『読むこと』、『書くこと』、『聞くこと』、『話すこと』の4領域について、基本的な知識の定着と論理的な思考が試される出題となっています。
大問1は、論説文について筆者の考えや説明の要点を正しく読み取り、読み取った内容をもとに自分の考えを表現しないといけません。
作文は、70~90字で答えさせる問題がありました。
大問2は、資料について内容を読み解く力が必要です。
大問4は、「徒然草」、「孔子物語」の2作品からの出題でした。古典に表れたものの見方や考え方について読み取る力が試されました。
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《理科の出題内容と傾向》
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大問1(生命のしくみ)
大問2(化学変化)
大問3(地層・天気)
大問4(電気・音による現象)
生物、化学、地学、物理の各領域から2問ずつ出題されています。
実験や観察についての分析や考察に関する問題が多く、知識だけの理解だと解けない問題が多い印象です。
大問1ではお菓子作りの経験から酵素の働きを考えさせたり、大問4ではクリスマスツリーの電飾から電球の性質について考えさせたりと、受験生も触れたことのあるであろう身近な事象と絡めての出題が目立ちました。
受験勉強と並行して身の回りのものに関して興味を持ち、情報を知識として得ていくことが重要です。
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《社会の出題内容と傾向》
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大問1(食料自給率・食品に関する地方の地理)
大問2(茶に関する日本や世界の歴史)
大問3(成年年齢及び選挙権年齢引き下げに関する社会事象)
地理・歴史・公民の各分野から出題されていますが、融合問題があるため、それぞれの分野の相互理解が大切になってきます。
大問1は、主食である小麦やいもの収穫が盛んな地域についての地理的な問題を中心に出題されました。
大問2は、茶関連の日本や世界の歴史事象についての知識や資料を読み取る力が問われました。
大問3は、最近の日本の情勢への関心と理解が試されました。
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